永住許可申請の審査期間が長期化しています。
直近で新しい在留カードをお届けしたお客さまの審査期間は、238日(約8か月)でした。当事務所が扱う申請は神戸入管が中心ですが、過去最長の審査期間になります。
この永住許可申請は、申請人の働き方が複雑で、説明・立証の範囲が広くなり、申請書類も多くなりました。しかし、審査期間の長期化はそれでは説明ができません。
在留カードをお届けしたお客さまは、“東京では永住ビザを取得するのに500日かかる”ということを耳にしておられました。神戸入管の2倍ですが、これは本当です。
入管の在留資格審査の数は、月毎に国の統計データとして公開されています。
このデータを見ると、東京は2023年4年から申請を受理してから結果が出るまでの受理総数が,以下のように、右肩上がりで増えています。
25,201(2023/04) → 43,444(2024/04) → 51,448(2024/08)
本来であれば申請数と処理数がバランスすべきですが、この間、申請数が処理数を上回る状態が続いています。
神戸はどうでしょうか?
データを見ると、神戸は2024年6年から申請数が処理数を上回る状態が続くようになり、
受理総数が増えだしました。
853(2024/05) → 906(2024/06) → 1070(2024/07) → 1181(2024/08)
申請数と処理数は以下のようになります。
申請数: 104(2024/05) → 176(2024/06) → 87(2024/07) → 171(2024/08)
処理数: 123(2024/05) → 56(2024/06) → 84(2024/07) → 36(2024/08)
東京は構造的な問題なので、簡単には改善しないと思われます。
神戸は申請数と処理数のバランスが崩れたのは2024年6年からであり、 申請数の増加と処理数の低下があります。
処理数の低下の原因は分かりませんが、入管が処理数を上げようと努力しているのは感じます。これが効果的であれば、審査期間の長期化は改善する可能性があると思います。
現時点では、2024年8月までのデータしかないので、今後の推移を見守りたいと思います。
余談になりますが、東京は異常な状態が当分続くと考えられるので、東京の外国人が永住ビザを取得するために東京以外に転居するということがあってっも不思議ではありません。オンラインで、どこにいてもできる仕事 であれば、転職する必要もありません。
「日に新た」@神戸
小原行政書士事務所
ホームページ:http://www.kzohara.com/visa/ ビザ申請(在留資格)